こんにちは。水玉あいです。
私は、2017年に不動産投資に興味を持ち、本やネットで勉強し、2社の不動産業者と1人の不動産仲介者と面談しました。
その結果、現時点では「現物の不動産投資はしない。」という結論に至りましたので、今回はその理由と実際の面談の体験談について紹介します。
こんな方におすすめ
- 不動産投資に興味があるけど、不動産業者との面談がどんな感じか知りたい
- 不動産投資の体験談が知りたい
- 不動産投資を断念した人の理由が知りたい
不動産投資を断念した理由
私が、不動産投資を断念した1番の理由は、デメリットに比べてメリットが小さすぎると感じたためです。
さらに、不動産業者との面談で不信感を持ったことも私の決断を後押ししました。
不動産投資のデメリット5つ
業者と顧客の間の情報格差
特に中古物件の場合は、建物の管理状況やリフォーム履歴などの情報が正確に分からず、物件の価値の見極めが非常に困難です。
また、不動産業者は、自社の物件を売りたいので、公平な立場で物件情報を教えることはしません。
さらに、現物不動産という一つの商品を取り合うことになるため、他の金融商品で目にするようなランキングや口コミなどの情報はありません。
この情報格差をなくすため、不動産投資の情報提供会社ノークリーは、投資を検討している人向けのセカンドオピニオンの情報を提供しているそうです。
優良物件を見つけるには労力が必要
楽待や健美家など、不動産投資のポータルサイトが多数あり気軽に情報収集できますが、実は、ネットに公開されない物件もあるそうです。
実際に、アットホームボックスが全国のアットホーム加盟・利用不動産店のうち215店を対象に実施した2016年3月のインターネット調査では、「インターネットで公開していない物件情報はありますか?」という質問に「はい」と回答した業者は51.6%となっています。
その理由は様々ですが、「すぐに売れる物件はネットに載せない。」「載せなくても自社の顧客だけですぐに決まる。」といった声もあったそうです。
さらに、不動産業者の多くは、優良物件は付き合いの長い顧客にのみ公開し、一般の顧客には情報を出していないと言われています。
つまり、未公開の優良物件の情報を得るためには、不動産業者の担当者と良い関係を築くことが重要となってきます。
空室リスク
不動産投資でしっかりと収益を得るためには、空室リスクをコントロールすることが最重要と言われています。
日本は、人口減少社会と言われており、国立社会保障・人口問題研究所が2018年に発表したデータによると、2030年にはすべての都道府県で人口が減少すると考えられています。
人口が減少するということは、当然不動産の需要は減るので、空室リスクは高まります。
「都内の駅近であれは、需要は維持できる。」といった意見もありますが、私はその意見には懐疑的です。
在宅勤務やリモートワークがさらに進めば、わざわざ都内の駅近に住む必要はありません。
なお、空室リスクをコントロールする手法として、サブリース契約というものがあります。
サブリース契約とは、家賃の数%の手数料を支払うことで、入居者が家賃を延滞した時や入居者がいない空室の時でも家賃を受け取ることができる仕組みです。
ただし、家賃の額が一定というわけではないので、ご注意ください。
老朽化リスク
建物は確実に老朽化しますので、修繕費がかかります。
さらに、日本は「新築住宅信仰」が強いとされていますので、資産価値は下がります。
下記は、不動産ジャパンのサイトで公開されていた図ですが、2013年における中古物件の流通量は全体の流通量の35.8%となっています。
換金性が低い
不動産投資のデメリットとして、換金性が低いことが知られています。
換金性が低いとは、不動産を売却して現金化したいと思ったとき、すぐに売ることはできないということです。
たとえ運よくすぐに買い手が見つかったとしても、買い手の融資審査が通って契約を締結してから現金が振り込まれるので、現金を手に入れるまで最低でも1か月はかかると言われています。
不動産投資のメリット3つ
私は2社の不動産業者と1人の不動産仲介者と面談しましたが、いずれも投資のメリットとして、「年金代わりになる。」「保険代わりになる。」「節税効果がある。」を挙げていました。
残念ながら、私にとってはこれらのメリットはたいして魅力的ではありませんでした。
年金代わりになる
継続的に家賃収入が得られた場合には、確かに年金代わりになりますが、空室リスクや老朽化リスクを考慮すると、家賃が下がることは確実ですし、空き家となってしまうリスクも否定できません。
現在の日本の年金制度と同様、将来の年金(家賃)はもらえるかどうかわからない不確実なものと言わざるを得ません。
保険代わりになる
不動産をローンで購入する場合、融資条件の一つとして、団体信用生命保険への加入が義務づけられていることがほとんどです。
この保険は、契約者が死亡または高度障害状態になったときに、保険金でローンの残りを相殺します。
つまり、いざというときはローンの支払いが免除されるというセーフティネットの役割なので、投資によって得られるリターンではないですね。
節税効果がある
正直大きな節税効果が見込めるのは初年度だけです。
なぜなら、購入初年度は、比較的大きな金額の登録免許税や不動産取得税が経費として計上できるからです。
初年度以降は、節税効果は大きく減弱します。
不誠実な不動産業者だと、初年度の数値だけ見せて、「こんなに節税効果がありますよ。」と詐欺まがいの説明をするので気をつけましょう。
【体験談】不動産投資の面談
私は2社の不動産業者と1人の不動産仲介者と面談しましたが、「不動産業者は信用できない。」という印象を受けてしまいました。
特に1社目の不動産業者とのやり取りは、大変不快な思いをしたので、二度と会いたくありません。
【体験談】不動産業者(都内新築1人暮らし用物件)との面談 1回目
不動産業者と面談するきっかけとなったのは、某クレジット会社からの一通の案内でした。
「某不動産業者の資料を取り寄せると〇〇ポイント、面談するとさらに〇〇ポイント貰える」というものでした。
不動産投資に興味を持っていたので、すぐに資料請求しました。
すると、資料到着後すぐに、資料を取り寄せた不動産業者から「面談しませんか?」と電話があったので、会ってみることにしました。
面談当日は、まず会社の説明と不動産投資の魅力について説明を受けました。
都内・新築・一人暮らし用の物件を専門に扱っている業者でした。
続いて、おすすめ物件として、最寄駅から徒歩5分の都内・新築・一人暮らし用の物件を紹介していただいたのですが、なんと販売価格が4,500万円で、毎月2万円の持ち出しが必要という物件でした。
こんな条件で契約する人がいるのでしょうか?
「あいさんは、年収が1000万円ということなので沢山税金を納めていますよね?不動産投資することで節税効果が期待できます。」と、初年度の節税額を提示いただいたのですが、実は、節税効果は初年度以降大幅に減弱します。
なぜなら、購入初年度は、大きな金額になりがちな登録免許税や不動産取得税が経費として計上できるからです。
「大きな節税効果が見込めるのは初年度だけですよね?2年目以降はいくらになりますか?」と質問したところ、しどろもどろになりながら、「確かに2年目以降は節税効果は薄れますが、保険効果も見込めますよ。」と話をすり替えられました。
この時点で、不信感がつのりますよね?
最終的には、販売価格が高すぎるという理由でお断りしました。
この業者とは、もう1回面談することになるのですが、さらにひどい経験をしました。
興味のある方は、次の章をお読みくださいね。
【体験談】不動産業者(都内新築1人暮らし用物件)との面談 2回目
前回の面談からしばらくして、再度不動産業者から電話がありました。
「すごくお得なキャンペーンを実施していて前回より安い物件を紹介できるので、面談しませんか?」と言われ、業者としては信頼していなかったけれど、不動産業界の勉強のために承諾しました。
今回紹介された物件は3000万円で、毎月1.5万円の持ち出しが必要という物件でした。
確かに前回よりは安いですが、正直、毎月赤字の状態で投資することになんの魅力も感じません。
ちなみに、お得なキャンペーンというのは、「サブリース契約にすると、今から15年間は家賃変動なし」というものでした。
さらに、「このキャンペーンは今日までなので、今日決めてもらえないですか?」と言われました。
「こんな高額な買い物を当日決めることはできません。」と伝えると、「ローンが組めるので、少額から始められます。」と返されました。
開いた口が塞がりません。
この業者とは二度と会いたくありません。
その後もしつこいくらいに営業の電話がかかってきました。
面談以降一度も電話に出ていませんが、昼でも夜でもお構いなしに電話をかけくるので、最終的に着信拒否にしました。
【体験談】不動産業者(都内・中古・1人暮らし用物件)との面談
新築物件の販売価格には新築プレミアムが含まれていて割高なので、中古物件を探すことにしました。
中古物件で有名な某不動産会社にメールを送り、面談しました。
前回の業者のような押し売り感は全くありませんでした。
この業者は、週に2回中古物件をまとめてメールで送っており、欲しい物件があれば、3日以内に買付するシステムになっています。
希望者の多い物件は抽選になりますが、完全に平等な形で抽選しているため、運が悪ければ毎回抽選に外れることになってしまうとのことでした。
その後、参考資料として現在抽選中の物件を見せていただきました。
築10年の物件でも2000万円超えで、やはり今は不動産価格が全体的に高いと感じました。
さらに、「こんなことは滅多に起こらないのですが、前回の抽選で当選した人がローン審査に落ちてしまって購入者がいない物件があるのですが、良ければどうですか?人気のあった物件なので、とてもお買い得ですよ。」とある物件を紹介いただきました。
私はこのとき、強烈な違和感を覚えました。
人気物件で当選者が辞退されたのなら、抽選に参加していた他の方に声をかける方が確実に売れますよね?
わざわざ新規の顧客に売り込む必要はないはずです。
真相はわかりませんが、正直売れ残り物件ではないのかと疑ってしまいました。
こちらの業者からは、しばらく物件紹介のメールが続きましたが、一度も物件に買付を入れなかったら、そのうちメールが来なくなりました。
【体験談】個人の不動産仲介者との面談
中古物件業者と面談した頃、たまたま個人で不動産紹介をされている方と知り合い、何度か面談しました。
この方は、もともと不動産業者で営業をしていたのですが、不動産業者の営業スタイルに嫌気がさして独立されたそうです。
押し売り感や不信感を覚えるような言動はありませんでしたが、紹介された物件は、中古物件業者と同じような内容だったため、契約には至りませんでした。
まとめ
私が、不動産投資を断念した1番の理由は、デメリットに比べてメリットが小さすぎると感じたためです。
もちろんあなたの投資目的によってデメリットとメリットどちらが大きいかはかわってくるかと思います。
ただし、現物不動産投資は情報格差が大きいので、自分でしっかりと知識をつけてから投資することをおすすめします。
現物不動産のデメリットをカバーした不動産投資信託であるREIT(リート)とも比較検討してみてくださいね。
私は現物不動産投資の代わりに、リートへ投資しています。
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