こんにちは。水玉あいです。
相場の読めない投資初心者でもあまり手間をかけずに(出来ればほったらかしで)利益を狙いやすい投資手法を好んで運用している私が、お気に入りの一つとして投資ポートフォリオに加えているVIX投資について、その実績を公開するとともにその手法について解説したいと思います。
こんな方におすすめ
- 初心者でも比較的低リスクで運用できる投資手法が知りたい
- VIX投資に興味がある
- VIX投資でどれくらい利益が得られるか知りたい
VIX指数とは
VIX指数とはシカゴ・オプション取引所(CBOE)が作り出したVolatility Index(ボラティリティ・インデックス)の略称で、市場のボラティリティに対する期待値を定量化した最初のベンチマークです。
S&P500オプションの価格をベースに計算されており、VIXとS&P 500のパフォーマンスは負の相関関係にあります。
そのため、一般的に米国の株式市場全体のボラティリティを測る指数であると考えられており、市場の恐怖やストレスの程度を測定する恐怖指数とも呼ばれています。
VIXチャートの特徴とは
VIX指数は、かなり特徴的な値動きをしており、通常は10〜20の範囲内で動くとされ、30を超えてくると警戒領域と判断されます。
2019年以降の長期チャートは、下記となります。
平常時は10台でウロウロしており、何かよくないイベントがあるときに一時的に大きく上昇していることが分かるかと思います。
VIX指数が最も上昇したのは2018年10月のリーマンショックのときで、89.53となっています。
その次が2020年3月のコロナショックのときで、85.47となっています。
それ以外のイベント時には、おおむね50前後まで上昇しました。
過去の大きなイベントとそのときのVIX指数を下記のように表にまとめました。
日時 | イベント | VIX指数 |
2001年9月 | アメリカ同時多発テロ | 49.35 |
2002年7月 | エンロン不正会計事件 | 48.46 |
2003年3月 | アメリカのイラク侵攻 | 34.40 |
2008年10月 | リーマンショック ※過去最高値 | 89.53 |
2011年10月 | ギリシャ通貨危機 | 46.88 |
2015年8月 | 中国減速懸念 | 53.29 |
2018年2月 | アメリカ景気悪化懸念 | 50.3 |
2020年3月 | コロナショック | 85.47 |
VIX指数の価格調整額とは
VIX指数は、先物のCFDとして取引することができますが、先物のCFDには価格調整額が発生します。
一般的に、先物取引には期日があり、期日以降は取引ができなくなる一方で、CFDには期日がありません。
そこで、参照しているVIX指数先物が期日をむかえる前に、VIX指数先物の価格を期近から期先へ変更する必要があります。
期近:
取引期日が近い先物
期先:
取引期日が期近より1つ後の先物
VIX指数先物の期日前後での価格変更に際して、期近と期先は価格が異なっているのが通常です。
すなわち、価格調整額とは、CFDが参照するVIX指数先物を期近から期先へ切り替えたことによって生じるCFDポジションの評価損益を調整するためのものとなります。
具体的な価格調整額をGMOクリック証券より抜粋しました。
発生日 | 買いポジション | 売りポジション |
2016/09/14 | -544 | 544 |
2016/10/12 | -961 | 961 |
2016/11/09 | -861 | 861 |
2016/12/14 | -2,246 | 2,246 |
2017/01/11 | -1,961 | 1,961 |
2017/02/08 | -1,555 | 1,555 |
2017/03/15 | -1,281 | 1,281 |
2017/04/12 | 1,481 | -1,481 |
2017/05/10 | -1,097 | 1,097 |
2017/06/14 | -865 | 865 |
2017/07/12 | -996 | 996 |
2017/08/09 | -1,493 | 1,493 |
2017/09/13 | -1,549 | 1,549 |
2017/10/11 | -1,596 | 1,596 |
2017/11/08 | -1,616 | 1,616 |
2017/12/13 | -1,620 | 1,620 |
2018/01/10 | -1,114 | 1,114 |
2018/02/07 | 3,860 | -3,860 |
2018/03/14 | 106 | -106 |
2018/04/11 | 652 | -652 |
2018/05/09 | -844 | 844 |
2018/06/13 | -1,049 | 1,049 |
2018/07/11 | -784 | 784 |
2018/08/15 | -387 | 387 |
2018/09/12 | -1,089 | 1,089 |
2018/10/10 | 1,845 | -1,845 |
2018/11/14 | 863 | -863 |
2018/12/12 | 747 | -747 |
2019/01/09 | -151 | 151 |
2019/02/06 | -472 | 472 |
2019/03/12 | -1,335 | 1,335 |
2019/04/10 | -1,542 | 1,542 |
2019/05/15 | -492 | 492 |
2019/06/12 | -781 | 781 |
2019/07/10 | -1,691 | 1,691 |
2019/08/14 | 1,016 | -1,016 |
2019/09/11 | -1,756 | 1,756 |
2019/10/09 | -774 | 774 |
2019/11/13 | -2,023 | 2,023 |
2019/12/11 | -1,975 | 1,975 |
2020/01/15 | -2,494 | 2,494 |
2020/02/12 | -935 | 935 |
2020/03/11 | 8,150 | -8,150 |
2020/04/08 | 4,417 | -4,417 |
2020/05/13 | 149 | -149 |
2020/06/10 | -1,660 | 1,660 |
2020/07/15 | -2,203 | 2,203 |
2020/08/12 | -3,878 | 3,878 |
2020/09/09 | -5,098 | 5,098 |
2020/10/14 | -1,145 | 1,145 |
2020/11/11 | -843 | 843 |
2020/12/09 | -1,781 | 1,781 |
2021/01/13 | -2,284 | 2,284 |
2021/02/10 | -3,534 | 3,534 |
2021/03/10 | -3,206 | 3,206 |
2021/04/14 | -3,082 | 3,082 |
2021/05/12 | -295 | 295 |
さらに、1年毎にまとめてみました。
発生年 | 買い | 売り |
2016(9月以降) | -4,612 | 4,612 |
2017 | -14,148 | 14,148 |
2018 | 2,806 | -2,806 |
2019 | -11,976 | 11,976 |
2020 | -7,321 | 7,321 |
2021(5月まで) | -12,401 | 12,401 |
まず、買いポジションと売りポジションで発生する価格調整額は、同額でプラスマイナスが異なるということが分かるかと思います。
さらに、売りポジションの方がプラスになりやすいという特徴もあります。
VIX指数のおすすめ投資手法
VIX指数のチャートと価格調整額の特徴をふまえて、いくつかの勝ちやすい投資手法が存在します。
高値で売って安値で買い戻す
いわゆるスイングトレードで、主に差益を狙った投資となります。
上がりすぎたVIX指数は必ず下落するため、ロスカットにならないように資金管理さえ出来ていれば勝率100%と言えます。
ただし、VIX指数が上がりすぎると証券会社の規制がかかり、あまり高値で売りポジションが持てなくなることがあります。
高値で売って持ち続ける
いわゆるバイ&ホールドで、主に価格調整額のプラスを狙った投資となります。
先程の手法と異なり、そこまで高値を狙わなくても良い手法となります。
VIX投資の運用実績
私は、コロナショックのときにGMOクリック証券の米国VIという商品を売りました。
最初は差益を狙ったスイングトレードを行うつもりでしたが、証券会社の規制がかかってしまい高値でポジションを持つことができませんでしたので、価格調整額のプラスを狙ったバイ&ホールドの手法に切り替えました。
2020年2月24日に5ポジション保有して、2021年8月22日現在のCFD口座状況は下記となります。
ロスカットレートは105に設定しており、リーマンショックやコロナショック級のイベントがあっても十分耐えられる資金を入れて安全運用しています。
運用期間約18か月で価格調整額のプラスがすでに118,480円もあり、損益率は驚異の105.23%とかなり美味しい投資手法かと思っています。
ロスカットレートを変更するだけで拘束証拠金が自動的に計算されるので資金管理しやすいところも気に入っています。
VIX投資のまとめ
VIX指数や先物CFD等、あまり聞き慣れない方も多い投資手法ですが、かなり特徴的な値動きをするため、投資初心者の方にも扱いやすい金融商品だと思います。
実際に私も1年以上運用してしっかりと利益を出せているので、チャンスが来たら売り増ししながら、これからも続けていきたいと思っています。